スキル胃癌ステージⅣの男、富士登山を目指す

抗癌剤治療中ですが、5年後富士登山が出来る様に頑張ります。

ゴーマニズム宣言SPECIAL パール真論小林よしのり 

小学館) 平成20(2008)年6月28日 初版第1刷

 

【2018/11/18】

 『日本国紀』を読んで、日本史関連の本が読みたくなり、本棚を眺めていきました。そして、手に取ったのが小林よしのりパール真論』です。

 

  この本は、ちょうど10年前、「東京裁判」判決から60周年を機に発刊された本です。ということは、今年は、「東京裁判」判決から70周年という事なのですが、全然そのような雰囲気はなかったように思われます。

 

 10年前に「パール判決」が論争として盛り上がったのは、2007年7月、中島岳志が、『パール判事 東京裁判批判と絶対平和主義』(白水社)を出版し、「パール判決書は日本無罪論ではない」と主張し、またパールは日本の再軍備に反対し、非武装中立・世界連邦の樹立を目指していたと主張し、それを朝日新聞毎日新聞が肯定的に取り上げ、東大教授の加藤陽子御厨貴などが評価したことが原因となったからだと思います。

 

 ハッキリ言って、小林よしのりパール真論』は、『日本国紀』よりも、はるかに読み応えのある本です。これは、百田尚樹『日本国紀』を批判しているわけではありません。『日本国紀』は、「知らない人に広く知ってもらう」という役割があると思います。小林よしのりの諸作品も、「権威主義者の間違いを分かりやすくマンガで解説」というコンセプトで描かれていると思いますが、この『パール真論』は、『ゴーマニズム宣言SPECIAL』の中で、最も難解な本ではないかと思います。丁寧に読んでいたら、結局、今日一日で5分の1弱の70p程しか読めませんでした。

 それにしても、大学の先生って、きっとサヨクか、サヨクのふりをしないとポストにありつけないのでしょうね。『日本国紀』にあった占領中の「教員追放」は罪深いですね。その時に入った教授が、次の教授を選ぶのですから、先輩教授を准教授、助教などが、批判できるわけがないですもんね。

 P12の、ガンジー主義とは、「奴隷になるよりは、非暴力・不服従で死を選べ」であり、憲法9条は、「死が恐いから、奴隷になっても平和を選べ」という、言葉には、考えさせられました。